このブログで紹介している、授業で気軽に使えるICTサービスの1つ、”Plickers” (プリッカーズ)。
“Plickers” はどんなサービスなのかについては、こちらで解説しています。
過去の記事では、Plickersの準備方法・授業での利用方法を解説しました。
高価な機器や複雑な準備を必要とせず、気軽に使えるICTのツールとして、私はPlickersを重宝しています。
そんなPlickers、基本的には無料で利用できますが、「有料版」のアカウントも存在します。
この記事では、Plickersの有料版アカウント「Plickers Pro」について詳しく解説します。
結論として、次の2点に当てはまる人は、有料版を検討する価値があります。
- 1つの問題セットに、6問以上の問題を組み入れたい人
- 1学期・1年単位で生徒の回答データを比較検討したい人
この記事を読めば、無料版と有料版の違いがわかり、有料版を利用するかどうかの判断に役立ちますよ!
有料版 “Plickers Pro”
Plickers Proとは?
Plickers Pro(プリッカーズ・プロ)は、Plickersの有料版にあたります。
料金体系は以下の2つ。年払いの方がお得になります。
- $8.99/月
- $71.88/年($5.99/月)
この料金プランとは別に、14日間の無料体験期間も用意されています。
有料版と無料版の特徴一覧
有料版の特徴は、下の公式サイト(英語)で確認できます。
サイト内にある、有料版と無料版の特徴を簡単にまとめてみると、下の表のようになります。
特徴 | 無料版 | 有料版 | |
クラス | 作成できるクラス数 | 制限なし | 制限なし |
クラスの生徒数 | 最大63名 | 最大63名 | |
問題セット | 作成できる問題セット数 | 制限なし | 制限なし |
問題セット内の問題数 | 最大5問 | 制限なし | |
レイアウトテンプレート | 使用可能 | 使用可能 | |
共有 | 他の有料版利用者と共有 | 不可 | 可能 |
分析 | レポート(Reports) | 利用可能 | 利用可能 |
スコアシート( Scoresheet)の比較期間 | 最大30日 | 無制限 | |
カスタマーサポート | 優先的なサポート | なし | あり |
(参考:https://help.plickers.com/hc/en-us/articles/360042744134-What-is-Plickers-Pro)
以下では、無料版と有料版の間の「共通点3つ」と「違い2つ」を見ていきましょう。
無料版と有料版の共通点3点
①作成可能なクラス数
無料版でも、クラスの作成可能な数に制限はありません。
毎年2〜7クラス程度を担当する方が多いと思いますが、年々新しいクラスを作成しても全く問題なく使えますね。
工夫次第では過去の生徒との比較も可能になるので、古いクラスを削除しなくても良いのはとてもありがたい仕様です。
②作成可能な問題セット数
無料版・有料版に関わらず、問題セットはいくつでも作成できます。
- 複数のクラスにまたがって同じ問題セットを使用する
- 昨年の問題セットを今年使いまわす
これらのことが可能になるので、問題セットの制限なしはとても嬉しいですね!
③確認できる生徒の回答データ
Plickersでは、各種正答率や生徒の回答を確認・分析することができます。
詳しくはこちらの記事で書かせていただきました。
有料版にしたとしても、何か新しい種類のデータが確認できるわけではありません。
無料版でも生徒の支援や授業改善に必要なデータが得られるというのは、とても良心的です。
無料版と有料版の違い2点
④問題セットに5問以上の問題を作成できる
無料版と有料版の一番大きな違いは「1つの問題セットに5問以上の問題を入れられるか」という点です。
無料版の場合は、1つの問題セットに最大5問(=スライド5枚分)までの問題しか入れられません。
有料版であれば、この制限がなくなるので、1つの問題セットの中に、10問・20問…と必要なだけ問題を作成することができます。
⑤生徒の回答データ比較期間をカスタマイズ可能に
Plickersの分析ツールの1つ「スコアシート」では、一定期間内の生徒の回答状況を、スプレッドシート形式で確認できます。
有料版では、この「分析期間」の設定がより自由・柔軟になります。
下の図は、Plickersの回答データの分析・活用方法を解説した前回記事で出したものです。
有料版を利用している人は、①で分析期間の設定をする際、「90-Days(90日間)」「Custom(自由設定)」の2つが選択可能になります。
生徒の成長を1学期単位・1年単位で確認したい場合は、有料版にしておくと便利ですね。
まとめ
この記事では、Plickersの有料版アカウント「Plickers Pro」について詳しく解説しました。
共通点と違いを検討して、私は無料版で使い続けています。
- 1回の授業で6問以上の問題を扱いたい場合は、2つ以上の問題セットに分けて作成する
- 生徒の回答データを1ヶ月以上の期間にわたって比較したい場合は、CSVデータでダウンロードして、自分で比較用スプレッドシートを作る
少し手間をかければ、無料版のデメリットを解消する方法はあります。
このような手間をかけず、効率よく問題作成・データ分析をしたい!という人にとっては、有料版はとても良い選択肢になりますよ。
この記事を読んで、自分にとって最適なのはどちらのプランか、ぜひ検討してみてください。
それでは、また!